第186章

スマホのビデオ通話の着信音が、しつこいほど鳴り続けていた。

鷹司蓮矢は端末を強く握りしめ、指先まで力を込める。

その瞬間、胸の奥から抑えきれない歓喜が一気に込み上げ、理性が追いつかなくなった。

日向雫だ。

きっと、彼女だ。

このアカウントは日向雫のもの。ほかの誰が使えるはずもない。こんな時間に、しかも向こうからビデオで返してくるなんて――本人以外ありえない。

息を殺す。心臓が異常な速さで跳ねた。

生きてる。雫は、死んでなんかいない。

――いや。

昨夜、飲みすぎたせいで、まだ酔いが抜けていないだけじゃないのか。

夢ならいい。

でも、夢じゃなかったら――。

通話が自動で切れ...

ログインして続きを読む