第187章

病院の窓の外は、雲ひとつない晴天で、陽射しがまぶしいほどだった。

治療と療養を続けた結果、坂本美波の心身はずいぶん持ち直していた。医師の最終評価も「症状は安定。退院して自宅で静養して問題なし」というものだった。

坂本時佐は手続きの間ずっと彼女に付き添い、穏やかな表情を保っていた。けれど、目の奥には隠しきれない疲れが滲んでいる。ここしばらく、美波は毎日のように彼にまとわりつき、感情の起伏も激しかった。些細なことで不機嫌になっては、何度も彼に当たってきたのだ。

淡い色の柔らかなロングワンピースに身を包んだ美波は、顔色が少し青い。

診察室を出るなり、彼女は時佐の腕にぎゅっと絡みつき、肩に頭を...

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