第202章

「そこまでしなくていいよ」

日向雫は首を横に振った。

「自分で片づけられるから」

「二十歳そこそこの女の子相手に、私が手も足も出ないわけないでしょ」

本気で精算する気になれば、正規の手段だってある。

それに、今の自分は学内での評判が、例の騒ぎのせいで決して良くない。こんな大きなスタジオが後ろ盾になったと知れたら、余計な火種を呼び込むかもしれない。

こちらが筋を通しているのに「正論で追い詰めた」だのと騒がれたら、それこそ割に合わない。

「分かった。君が自分でやれ」坂本時佐は無理に踏み込まず、ただ念を押すように繰り返した。「でも約束しろ。次に同じようなことがあったら、真っ先に避けろ...

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