第204章

エラは腕を組んだまま階段の下に立ち、いかにも尊大な顔をしていた。

日向雫が出てくるのを見るや、彼女は一歩踏み出し、財布からブラックカードを抜き取ると、雫の目の前の段にパシンと投げつけた。

「ほら、くれてやる」

顎を上げ、上から目線の施し。口元には不敵な笑みが浮かび、細めた目で雫を値踏みする。

「分かってんのよ。あんたの狙いなんて。金をせびりたいだけでしょ?」

つま先でカードを雫のほうへコツンと蹴り寄せる。

「この中の金ならしばらく困らないでしょ。受け取ったら大人しくしな。二度と私に絡まないで」

雫が金目当てで騒いでいる――エラはそう決めつけて疑わない。

通りかかった学生たちが...

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