第115章 家まで送られる

電話がつながった瞬間、葉山心菜の声色がぱっと変わった。甘えるような調子で叫ぶ。

「お兄ちゃん! 大変なの!」

向こうが一秒ほど沈黙する。

心菜は畳みかけた。

「追突しちゃったの。早く来て処理してよ~。このあと用事あって動けないんだもん!」

受話器の向こうで、何か言われる。

心菜はさらに付け足す。

「大丈夫、大丈夫、全然ひどくない。ただ……ぶつけた相手の様子がちょっと変なの。見てくれない?」

夏目千尋は横でその電話を聞きながら、頭がぼんやりしていた。

心菜が通話を切って、こちらに振り向いてにっと笑う。

「よし、解決! お兄ちゃん、10分で来るって」

「ほんとに、従兄さんに...

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