第117章 偽の夫を探す

翌朝早く、インターホンが鳴った。

キャンディーが真っ先に駆けていき、玄関の前でくるくると回る。

夏目千尋は上着を羽織ってドアを開けた。立っていたのは葉山心菜で、片手に大きな果物の袋、もう片方に保温ポットを提げている。

「アンナ! お見舞いに来たよ!」

葉山心菜は入るなり荷物をテーブルに置き、くるりと振り返って千尋を頭のてっぺんから足先まで眺めた。

「顔色、だいぶ良くなってるじゃん。昨日はほんと焦ったんだから」

「もう熱は下がったよ。大丈夫」

「それならよかった」

心菜はソファに腰を下ろす。キャンディーがすぐに寄っていって脚にすりすりした。心菜は犬を撫でながら保温ポットの蓋をひ...

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