第13章 プロジェクトのために

神崎雅臣の瞳孔が、ぎゅっと縮む。

ほとんど反射だった。勢いよく立ち上がり、長い脚で一歩踏み込む。夏目千尋の額がローテーブルにぶつかる、その寸前――腰を掬い上げるように抱き留めた。

女は、ふにゃりと彼の腕の中へ崩れ落ちる。

触れた肌が、異様に熱い。

「アンナ!」

神崎雅臣は頬を軽く叩いた。返事がない。

瞼は固く閉じられ、眉根が苦しげに寄っている。呼吸は浅く速い。

――ちっ。

神崎雅臣の顔色が、底冷えするほど陰った。

彼は夏目千尋の膝裏に腕を入れ、そのまま横抱きにする。

驚くほど軽い。

神崎雅臣は大股で扉を蹴り開け、外にいた白石深尾へ鋭く告げた。

「車を出せ。病院だ」

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