第141章 君が欲しい

夏目千尋は三上隼人の隣に座り、ガラスの水杯を指先で握ったまま俯いている。

斜め向かいの上座では、神崎雅臣が椅子の背にもたれ、片手を卓の縁に預けていた。

千尋が話をつけたかった田村、石川社長、木村社長は、順番待ちでもするみたいに酒杯を手に神崎雅臣のところへ集まり、媚びた笑みを貼りつけている。

神崎雅臣は気だるげな態度のまま、たまに杯を軽く合わせるだけ。

千尋には、口を挟む隙が一切なかった。

今日ここへ来たのは、三社に支払いの猶予を頼むためだ。

けれど今の三人は、神崎雅臣に顔を寄せたい一心で、彼女に構っている暇などない。

隣の三上が身を寄せ、殻を剥いた海老の皿を彼女の前へすっと...

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