第143章 身体で引き換える

ハゲ頭の男は首を傾げたまま、彼女を数秒じっと眺めた。ふいにパンパンと手を叩き、愉快そうに笑う。

「通報? いいじゃねえか、やれよ」

そう言ってスマホを取り出し、ひらひらと振ってみせる。

「俺がビビると思うか? 借用書は黒白ついてる。夏目峰の直筆サイン入りだ。俺は今日、取り立てに来ただけ。筋も通ってるし、法にも触れねえ」

脇にいた刺青の男たちが、へらへらと下卑た笑いを漏らした。

夏目千尋は何も返さない。

ハゲ男は笑みを引っ込め、もう一歩だけ距離を詰める。声を落とした。

「面子立ててやる。三日だ。三日以内に6億、用意しろ。そうすりゃ、こっちも丸く収めてやる」

三本指を立て、千尋の...

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