第43章 犬を処理する

夏目千尋がドッグフードの皿を元の場所へ戻した途端、リビングから葉山真菜子の声が飛んできた。

「夏目千尋、こっち来なさい」

千尋はキッチンを出る。

葉山真菜子はリビングの中央に立ち、視線をキャンディーに落としていた。

キャンディーはソファの脚元に伏せ、耳をぺたりと垂らしている。怒られるのを悟った子どもみたいに、妙におとなしい。

「誰の許可で、ここで犬なんか飼ってるの?」

千尋はすっと前へ出て、キャンディーを庇う位置に立った。

「この子はずっとここにいます。もうすぐ2年です」

「2年?」真菜子が眉をひそめる。「私は聞いてないけど?」

「普段、あまりこちらにいらっしゃらないので」...

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