第84章 騒ぎを起こす

翌朝早く、夏目千尋は6時に目を覚ました。

ベッドに腰掛けたまま、しばらく動けない。足首がぐるりと一回り腫れ上がっていて、見た目だけでもぞっとする。ちょっと触れただけで、骨まで刺すように痛んだ。

それでも、立ち上がる。

冷水で10分ほど冷やし、湿布を2枚貼って、腫れをどうにか少しだけ抑え込む。

それからようやくドレスに着替え、鏡の前で髪を整えた。

足首と靴を見比べ、千尋は唇を噛む。それでも、足を入れた。

左足を床につけた瞬間、ずきん、と痛みが足首から駆け上がる。壁に手をつき、数秒息を整えてから、ようやく立ち直った。

仕方ない。ああいう場に出る以上、ハイヒールは必須だ。神崎家の...

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