第4章 共謀

エドモンドが隣国へ鉱山の調査に赴いて三日目、城はことのほか静かだった。エドモンドは出発前、私の額に優しく口づけをし、一、二週間で戻ると約束してくれた。北方の特産の蜂蜜も持って帰ってくると。

「城と工房は君に任せたよ、エレナ」

エドモンドはそう言って、これまでにないほどの信頼をその声に滲ませていた。

私は庭園のあずまやに立ち、使用人たちがアフタヌーンティーの最後の準備をしているのを眺めていた。

エルフ伯爵奥様であるシラナがまもなく訪れる。子供を産むことについて、彼女の助言が必要だったのだ。シラナは王国でも名高い薬草学者であるだけでなく、出産に関する豊富な知識を持つ数少ない貴族...

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