第12章

黒田大河は手を放した。

立花柚月は散らばった破片をなす術もなく踏みつけ、そのまま床へと崩れ落ちる。

彼は冷ややかな目で見下ろした。

「失せろ」

その時、園田タカシが酒瓶を二本持って部屋に入ってきた。

「義弟、クラブからいい酒が差し入れられたぞ。せっかくだから……」

そこで立花柚月に気づき、彼は少し驚いた顔をした。

「なんでここに?」

黒田大河はソファに座り、不機嫌そうに言った。

「どこの馬鹿が通したのか知らんが、警備に連絡してつまみ出せ。顔も見たくない」

園田タカシは口元を歪めて笑うと、意味ありげに立花柚月を一瞥した。

「まあまあ、そう怒るなよ義弟。せっかく来たんだ、マ...

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