第158章

立花柚月は淡々と言った。

「自分のことは自分で分かっています。余計なお世話です」

そう言い捨てて、彼女は歩き出した。

黒田大河が手を伸ばして彼女の行く手を遮り、低い声で問いかけた。

「本気で西園寺蓮が君の未来の相手だと思っているのか?」

「彼じゃなかったら、あなただとでも?」

「……柚月」

黒田大河の声は少し掠れていた。

「過去に俺が過ちを犯したことは認める。謝るよ。でも、もしチャンスをくれるなら、償うためにできる限りのことをさせてほしい……」

「私の目の前に現れないで」

彼女は食い気味に彼の言葉を遮った。その瞳にも表情にも、少しの動揺すら浮かんでいない。

「それが、私...

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