第171章

山口稔が息せき切ってカフェに駆けつけると、園田麻衣はすでに席に着き、長いこと待っていた様子だった。

「急に電話してきて、大事な話って何があったんだ?」

電話口での園田麻衣の声はひどく切羽詰まっており、今すぐ会わなければ大変なことになるという剣幕だったのだ。

園田麻衣は上目遣いに彼を盗み見ると、憂いを帯びた溜息をついた。

「どうしようもなくて……他に少しでも手立てがあれば、あなたに連絡したりしなかったわ。本当に、迷惑なんてかけたくなかったんだけど……」

その言葉に、山口稔は首をかしげた。要領を得ない。

「水臭いな。はっきり言ってくれよ。俺にできることなら、何だって力になる」

「二...

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