第189章

午後八時。黒田大河は長い会議を終え、疲労困憊の体でオフィスに戻ると、ソファに深く沈み込み、眉間を揉んだ。

その時、オフィスのドアが勢いよく開かれ、園田麻衣が飛び込んできた。その目は泣き腫らして真っ赤だった。

「大河!」

彼女はデスクの前まで駆け寄ると、震える声で訴えた。

「行雄が警察に連れて行かれたの!」

黒田大河は一瞬呆気にとられた。

「どういうことだ?」

「立花柚月の仕業よ!」

園田麻衣は悔しげに歯噛みした。

「あいつ、行雄を罠に嵌めたのよ! 行雄が人を雇って誘拐だの強姦だのを指図したって嘘をついて、わけのわからない証拠を山ほど提出したの!」

黒田大河は眉をひそめた。...

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