第220章

立花柚月と西園寺蓮が一条家に駆けつけると、一条利明はすぐに二人を出迎えた。彼は問いかけられるのを待たず、堰を切ったように話し始めた。

「昨夜はいつも通りだったんです。少し頭が痛いと言うので、早めに休ませたんですが……」

一条利明の声は、自責の念と動揺で震えていた。

「今朝起きてみたら、ベッドに彼女がいなくて。家じゅう探したんですが、どこにも……。スマホも財布も持っていません」

柚月の心臓が早鐘を打った。

玉貫千紗の精神状態は不安定で、一条利明は片時も目を離さず彼女をケアしていたはずだ。医師からは、記憶が混濁し、時折自分が誰なのか、今どこにいるのかさえ忘れてしまうことがあると言われて...

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