第239章

立花柚月は西園寺蓮を軽く押し返した。西園寺蓮は小さくため息をついて彼女から離れ、部屋のドアを開けた。

ドアの外には、西園寺理穂が立っていた。

こんな時間に来るなんて、ろくな用事ではないはずだ。

西園寺蓮が表情を崩さず、口を開くよりも先に、西園寺理穂のほうが口火を切った。

「ホットミルクを持ってきたわ」

西園寺蓮はそれを受け取り、怪訝そうに尋ねた。

「それだけ?」

「早く休みなさい」

西園寺理穂はそれだけ言い残して立ち去った。

西園寺蓮がミルクを手にして部屋に戻ると、立花柚月が不思議そうな目を向けてきた。

「おばさま、本当にミルクを届けるためだけに来たの?」

西園寺蓮は頷...

ログインして続きを読む