第25章

立花柚月はお粥を口にした後、医師による簡単な診察と問診を経て、正式に退院の許可を得た。

もっとも、退院は柚月自身が強く希望したことだったが。

彼女が入院していたのは、翔がいる病院とは別の場所だ。一日でもあの子の顔を見なければ、心が休まらない。立花紫苑も娘の体を案じてはいたが、孫に会いたい気持ちは同じだった。

退院の手続きを済ませると、母娘はすぐに翔が入院している小児専門病院へと向かった。

そこは子供のあらゆる疾患に対応できる高度な医療機関だ。

病室に入ると、翔はすでに目を覚ましていた。

まだ幼い彼は、半年ぶりに会う祖母の顔を忘れてしまっていたのか、どこか他人行儀な視線を向けてくる...

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