第256章

その時、立花柚月のスマホの画面が突然明るくなった。西園寺理穂からの着信だった。

「すぐ病院に来てちょうだい。翔が倒れたの」

柚月は弾かれたように立ち上がった。

発表会のことなど構っていられず、日登未央に手短に用件だけを伝えて病院へ急いだ。駆けつけた時には、すでに西園寺蓮も到着していた。

廊下にいた理穂は、二人の姿を認めるなり険しい顔つきで口を開いた。

「お昼を食べたばかりなのに、眠いって言い出してね。顔色があまりに悪いから、病院で診てもらおうと連れ出したの。そうしたら、車の中で急に気を失ってしまって」

さしもの理穂も、その時は相当肝を冷やしたようだった。

西園寺家の人々は、日を...

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