第115章

鈴石誠士は天城澪の代わりに弁解してくれた。ずっと立て込んでいて、スマホを見る暇がなかったのだと。

――でも、返信の一通すら打つ時間もないなんて、ある?

それとも、天城澪のそばには木平成彦がいて、夫である自分に返すかどうかなんて、どうでもいいということなのか。

九条裕也のこんな顔を初めて見て、天城澪も胸の奥がちくりと痛んだ。

彼女はまっすぐ言う。

「裕也。あなたを疑ってるわけじゃない。でも、私が九条和也とどうして別れたのか……あなたなら分かってるでしょ」

「私は一度、裏切られた。二度目が怖いの」

九条和也だって最初は、小野詩織とはただの友達で、妹みたいな存在だと言っていた。けれど...

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