第66章

業界で、塚谷雅通教授が昔から苛烈で有名なのを知らない者はいない。

コネでどうこうしようなんて、門前払いだ。

同僚の嘲笑にも、天城澪は何も返さなかった。

デザイン案をもう少し整えようとした、そのとき。

九条裕也からメッセージが届く。

【俺のオフィスに来い】

澪は即座に「?」を返した。

いちデザイナーが、しょっちゅう社長室に出入りするのはさすがにまずい。

するとすぐ、追撃が来る。

【来ないなら、お前らのプロジェクト部の部長に電話して呼ばせる】

その文面を見た瞬間、澪の頬がかっと熱くなった。

エレベーターで最上階へ上がり、慣れた足取りで九条裕也の執務室へ向かう。

ノックして...

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