第240章

後藤近司は日よけのテントの下でポーカーをしながらも、下村理央の方を横目でちらちらと盗み見て、嫌味たっぷりに言い放った。

「どうしてまた、あんなヒモ男を連れてきたんだ?」

松本謙がたしなめる。

「理央の彼氏だろ。今日はみんなで遊びに来てるんだ、水を差すなよ」

「チッ!」後藤近司は鼻で笑った。「謙、俺が何かするとでも思ってんのか? あんなの相手にする気も起きねえよ」

「それならいいがな」

松本謙は手札の最後の一枚を場に出した。

ゲームが終わると、後藤近司は残った手札を放り投げ、また忌々しげに視線を向けた。下村理央が男に向かって甘えるように笑っている。自分にはあんな笑顔を見せたことな...

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