ドーンミッション

エロウェン視点

午前四時。最悪だ。

片目を開けて、すぐに後悔した。身体が悲鳴を上げ、脳がすすり泣き、頭の中ではリシラが、まるで棒で突かれたかのように唸り声を上げた。

『起きろ、エロウェン。お前はもうアルファだ。歴史は美容のための睡眠など待ってはくれない』

「歴史なんて月光でも喉に詰まらせてればいい」私はそう悪態をつき、熱く、筋肉質な超自然的存在のカオスの山の下から這い出した。

隣でダクソンが唸る。「また寝言で唸ってたぞ」

「違うわ、ベイビー。それはあなたよ。私は獰猛になるには疲れすぎてる」

「あと五分……」ブラムが、冬眠中の洞窟の熊みたいに枕に顔を埋めてつぶやいた。

私は彼を蹴...

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