一緒に抱きしめて

ソリア・ストームクロー視点

血の神殿は混沌そのものだった……轟く炎、崩れ落ちる石、そして忌まわしい戦太鼓のように空気中に鳴り響く死の気配。だが、私の目には彼女しか映っていなかった。ヴァエラ。私の妹。私を裏切った者。

彼女は血に染まったドレスをまとい、私の向かいに立っていた。その目は狂気に満ち、指先からは闇の魔術が明滅している。まるで悪夢から引き裂かれてきたかのよう。それでも……彼女はまだ私のものだった。かつて私の毛皮に花を編み込んでくれた幼い少女。かつて私と共に月に歌いかけた声。

私は歩みの途中で獣の唸り声を上げ、変身した。体が伸び、毛皮と牙が爆発的に現れる。内なる狼、シエラが音なき咆哮...

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