イージス・プロトコル

アルファキング・ドレイヴン視点

どいつもこいつも、かかってきやがれ。

作戦司令室のテーブルの上で携帯が震えた瞬間、何かがおかしいと直感した。

ただの間違いじゃない。「どこかの馬鹿な子狼がこっそり抜け出したのがバレた」とか、「ヴァエラがまたエロウェンを巡って癇癪を起こした」とか、そういう類の間違いじゃない。違う。この振動は背筋に冷たいものを走らせ、内なる狼を呼び覚ました。耳を鋭く立て、牙を剥き出しにさせる、そんな感覚だ。

アエリーラが瞬時に俺の隣に立った。彼女のルナとしての感覚が疼いている。「どうしたの?」

俺が答えるより先に、作戦司令室のドアが勢いよく開き、二人の斥候が転がり...

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