待ち伏せ計画

ダクソン視点

ストームクロー砦/狼と戦将の作戦指令室

エロウェンが去った瞬間、場の空気は鞭がしなるように鋭く張り詰めた。彼女には平穏が、俺たちには作戦計画が必要だった。魔術師たちが投影した地図がテーブルの中央を占め、光る線と情報マーカー、地形データ、結界の配置図、そして敷地の南端で点滅する忌まわしい赤色のルーン文字の密集地帯を映し出していた。

ライレンがそこを指差した。「フェイのポータルだ。警備は手薄だと思っていたやつだな」

「ええ、まあ」魔術師の塔にいるターヤの声が通信越しに響いた。「そんな情報、もう窓から捨てちまいな。斥候がたった今確認した。ホロウ・クリードの全部隊がそこに野営して...

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