第5章

 メイドが去った後、アラリクは素早く私の番号に電話をかけた。

 戻ってきてほしかった。説明したかったのだ。

 呼び出し音が鳴り終わるより早く、ソファの隅からかすかな光が瞬いた。

 私が置き去りにした携帯だった。

 アラリクが固定された音声ファイルを開くと、冷え切った自分の声が流れた。

「彼女の血を吸い尽くしても、どうでもいい」

 続いて彼はスクロールし、自分のアカウントから私へ送られたメッセージを目にした。

 アラリクは雷に打たれたみたいに硬直した。

 そんなメッセージを送った覚えはない。

 指先がぶるぶる震え、携帯を握っているのがやっとだった。

 彼の名義で、私を嘲る文...

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