第6章

冷水を顔面に浴びせられ、私はがばりと跳ね起きた。水が鼻や喉に入り込み、激しく咳き込んでむせ返る。目を見開いたものの、視界はぐらぐらと揺れ、焦点が定まらない。

体を動かそうとしたが、鉛のように重くて思うように動かなかった。

「起きろと言ってるんだ」

脇腹を革靴の先で小突かれる。本気の蹴りではないが、彼の意図を伝えるには十分だった。

どうにか横向きに寝返りを打つと、全身の筋肉が悲鳴を上げた。喉は呼吸するだけで痛むほど乾き、頭の奥では鈍い痛みが脈打って止まない。

「明日は梨花の誕生日だ」勇次が私を見下ろして言った。「盛大なパーティーが開かれる。大事な客も来るんだ。余計な真似をして...

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