第8章

冷たい。何もかもが冷たかった。

私は水中にいた。世界が回り、溺れ、肺が酸素を求めて焼けつくように痛む。だが、空気は入ってこない。

水面だと思った方向へ必死に足をばたつかせる。だが、もうどちらが上でどちらが下なのかわからなくなった。目の前が暗くなり、胸は今にも破裂しそうだった。

その時、何かが私の腕を掴んだ。

最初は水流か、瓦礫か何かがぶつかったのだと思った。だが、すぐにそれが手だと気づく。誰かが私を引き上げている。力強く、安定した動きで、私を水中から運び出そうとしていた。

ザバッ、と水面に出る。私は貪るように息を吸い込んだ。空気がナイフのように肺を刺す。喉を焼く海水を、...

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