第18章迷子になる

ソフィアは片眉を上げたが、何も言わなかった。

視界の隅で、少し開いた彼の襟元から覗く胸の筋肉や、骨格のしっかりした美しい指先が目に入った。彼女はふっと微笑み、再びグラスの酒を一口飲んだ。

こんな魅力的な男性が付き合ってくれるのだ。断る理由などあるはずがない。

バーの明滅する照明の下で、キャシーはソフィアに次々と酒を勧めてきた。

何の気なしに、ソフィアは次々とグラスを空けていき、気づけば頬が熱く火照り始めていた。

周囲の人影が揺らぎ始め、意識が遠のきそうになるのを誤魔化すように、ソフィアは自分の頬を軽く叩いた。

次の瞬間、温かい手が彼女の額を覆った。

「飲み過ぎたか?」耳元でヘンリ...

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