第106章 片腕を断つ

パーティー会場には、焼け焦げた血の匂いと硝煙が重く澱んでいた。

アーサーは血溜まりの中に崩れ落ち、肩口の断面からはなおも血が噴き出している。自分の右腕が消えた空間を見下ろし、悲鳴は途中で折れて、壊れたふいごみたいな喘鳴に変わった。

エヴァは片腕でバレットを構えたまま、ハイヒールのつま先を金属フェンスに掛ける。カツン、と乾いた音。床のアーサーには目もくれず、視線だけが会場をなぞった。

財閥の代表が十二人。絨毯に這いつくばり、ふるえは篩みたいに止まらない。

セバスチャンが背を起こし、床に落ちた拳銃を拾う。アーサーの前まで歩み、しゃがみ込むと、銃身で血塗れの顎を持ち上げた。

「さっき……...

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