第45章 彼が来た!

会食はお開きになった。

キャサリンはまだ予定があるらしく、先に席を立った。

エヴァはスーツケースの取っ手を引き、レストランの正面玄関を出る。

夜風が頬を撫でる。ロサンゼルスの夜は、思ったより冷たい。

ホテルのロビーへ続くガラス扉を押した瞬間、周囲の気配が変わった。通りすがりの人間が、彼女を見て小声で囁く。スマホを構えて、こっそり撮ろうとする。

それでもエヴァは歩幅を崩さない。背筋はまっすぐ、視線も揺れない。

エレベーターの数字が、無機質に跳ね上がっていく。最上階。

廊下の厚いカーペットが、足音をすべて吸い込んだ。

エヴァはルームキーを取り出し、センサーにかざす。緑のランプ。か...

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