第83章 反対は無効

鈍い肉体の衝突音が響いた。

クロエの身体が宙を舞い、三メートルほど吹き飛ばされて荒い砂地に叩きつけられる。腹を押さえ、丸まったまま悶えた。悲鳴すら出ない。口を大きく開けて、苦しげにえずくしかなかった。

レインが大股で詰める。腰のタクティカルピストルを抜き、スライドを引いて弾を送り込む。

冷たい銃口が、そのままクロエの額に押し当てられた。金属の感触に、彼女の全身がびくりと跳ねる。

「もう一歩でも動いたら、殺す」

レインの声は掠れていた。濃い殺気が滲み、指はすでに引き金にかかっている。

クロエは硬直したまま、目を見開いて黒い穴を見つめた。次の瞬間、太腿の付け根から熱いものが伝い落ち、...

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