第104章

アランは外回りの持ち場に立ち、彼らが中へ吸い込まれていくのを見送っていた――名だたる実力者、政界の要人、そしてその背後で糸を引く財界の首領たち。

四十分後。イヤホンの奥で、乾いた銃声が弾けた。続いて、怒鳛り声と命令が入り乱れる。

――センター片側の屋上から狙撃。弾丸は三階の空中庭園を越え、庭園中央の芝生に立つ彫像、その曲がった腕の隙間を抜け、向かいのガラスの回廊屋根を突き破って、議員の身体に突き刺さった。

「……腕がいい」

アランは猟犬のように相手の気配を嗅ぎ取り、刃のような視線を屋上へ走らせた。

あそこは覚えている。センター内で数少ない「外に晒される」区画のひとつだ。ほかは二重配...

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