第118章

「会ったことがある」

アランはルーカスを見据えて言った。覚えている。あの夜、クラブで自分の隣に座っていた男だ。襟元の形が妙にねじれた、変わった上着を着ていた。

――あのとき、給仕が「西から来た客」として記憶していた男は、FBIの人間だった。

「俺がアトランタに着いたとき、君の友人のバービーを訪ねた。ちょうど第一子が生まれたばかりで、名前は君が付けた。これを知ってるのはライトだけだ。数日前、初めて連絡を取り合ったときも、俺はクラブの場所を伝えた。君は『何時に行くのがいい?』って聞いた」

ネロは、二人にしか分からない細部を、淡々と積み上げていく。

室内で、三人はようやく向かい合って腰を...

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