第168章

どんな事件だって、解けないわけじゃない。解けないのは、投入できる人員と予算が足りないときだけ――それは、どこの国の警官だろうと骨身に染みて知っている、覆しようのない現実だ。

あの孤児院は、ずっとそこにある。問題は、納税者の金で動く以上、支出と得られるかもしれない手掛かりの釣り合いを、冷徹に見極めなければならないということ。双子星の中で働く警官が、あらゆる出動判断の前に必ず考えさせられる要素のひとつだ。

けれど、それが「私的な行動」になった途端――判断は、皮肉なほど簡単になる。

帰り道。長い沈黙が続いた。

何も得られなかったようにも見えるし、逆に得すぎたようにも見える。

車は雨の中、...

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