第194章

ハロルドは口数の少ない、背の低い小太りの男だった。

ネロと顔を合わせても、淡々とうなずいただけで、すぐに下の分隊長ポールのところへ回した。それきりネロは、長いあいだハロルドとまともに関わることがなかった。

だからあの昼――ネロは胸の奥を落ち着かせられないまま、これから先の五年間、嫌というほど馴染むことになる大部屋へ足を踏み入れた。

よく覚えている。広すぎるせいでどこか空洞めいたその部屋。大きなガラス窓のブラインドは半分だけ下ろされ、壁は隊員たちの制服が反射する深い紺に染まっていた。周囲では連中が気を抜いて休んでいて、さまざまな角度からネロを値踏みするように眺めている。

誰かがポールを...

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