第86章

ネロがその報せを受けたのは、21階で会議の真っ最中だった。下から内線が入り、麻薬取締班の連中が外で聞き込みをしていたところ、若いのがひとり言ったらしい――この辺りでクスリを捌いてるチンピラどもが、誰かを確保している。警官だって話だが、まだ裏は取れていない、と。

「そいつら、どこにいる?!」

ネロはそう吐き捨て、椅子を蹴るように立ち上がると、そのままエレベーターへ向かった。

17階の特勤課フロアには、当直の警官が数人いるだけだった。マークが待ち構えている。

「ハサンとジムは外だ。少し待つか?」

マークが訊く。

「待たねえ!」

ネロが怒鳴った。

「今すぐ行くぞ。急げ!」

振り返...

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