第94章

少年は俯いたまま、客を見上げた。

客はまだ若い。こちらを値踏みする視線は冷えきっているのに、濃い眉の下の眼差しだけが、火の粉みたいに鋭くて――近づけば焼かれそうだった。

「上がれ」

そう言われ、少年は相手が何をするつもりなのか分からないまま、頭を下げてベッドへ膝をついた。

「……横になれ」

少年はゆっくりと身を倒す。目を半分だけ閉じ、次に来る動きか命令を待った。

客は黙って見ている。少年は両手を体の脇にそっと置き、胸が小さく上下する。ガウンの裾が少しめくれ、太腿が一部だけ覗いていた。そこへ手を置きたくなる――そんなふうに。

ベッドはやけに大きい。少年が横たわっても、端っこをほん...

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