第17章「いいからいいこと」

目が覚めると、陽の光が差し込んでいた。寝返りを打ち、目を開けると、ソファに座る彼女の華奢で可愛らしい姿が目に入った。彼女は身支度を整え、雑誌を手にしていたが、読んではおらず、その視線は俺に釘付けだった。俺は上体を起こし、眠気を払うように背伸びをした。

「今、何時だ?」俺は尋ねた。

「九時十五分です」と彼女は答えた。

「早すぎるな」

だが彼女にとっては、おそらく遅すぎる時間だったのだろう。

「俺にとっては早すぎるって意味さ。朝食は?」

彼女は首を横に振った。

「じゃあ腹が減ってるだろ。少し待っててくれ」

彼女が驚いた顔をしたのに気づいたが、何も言わなかった。ベッドから出るとバスル...

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