第101章 心温まる朝

翌朝――片瀬澄乃は、温かな腕の中で目を覚ました。

鼻先をくすぐるのは、嗅ぎ慣れた匂い。たくましい腕が腰に回され、身体ごと囲い込まれている。寝返りひとつ打てないほど、きつく。

はっと目を開けると、視界に飛び込んできたのは瀧本知暁のすっと通った顎のラインと、額に落ちた数本の髪だった。

一瞬で眠気が吹き飛ぶ。

昨夜、寝る前にこの男を部屋から追い出して、鍵までかけたはずだ。なのに、どうして――自分のベッドにいる?

怒りが込み上げ、澄乃は隣の身体を押した。

「瀧本知暁! どうやって入ったの? いい加減、放して!」

返事はない。それどころか、腕にさらに力が込められた。

澄乃は必死にもがいた...

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