第128章 後ろ盾

「森田伊賢だ! L国の森田グループの後継者!」

「隣の女は、母親の氷上悠雅じゃないか」

「氷上家まで来てる……!」

片瀬結希は森田伊賢と氷上悠雅の姿を見つけた瞬間、瞳にぱっと希望の光を灯した。すがるように駆け寄り、涙声で一気に訴え出る。

氷上悠雅は、結希のそのみっともない有様を見て、胸の奥がぞわりとした。

水穂は、どうしてこんな娘を産んだの。恥さらしにもほどがある。大勢の前でわめき散らして――育ちが知れる。

それでも表面だけは、心配しているふりをしなければならない。水穂の顔がなければ、こんな子の面倒など見たくもないのに。

「どういうことだ」

森田伊賢が問う。声は落ち着いていて...

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