第13章 闘志

瀧本知暁が去った途端、片瀬結希の顔からか弱さはすっと消えた。代わりに浮かんだのは、勝者の余裕だった。

彼女は片瀬澄乃の前まで歩み寄り、これみよがしな声音で言う。

「澄乃ちゃん、聞いたでしょう? 知暁が言ってたじゃない。御華は、これからも私が仕切るって」

さっき片瀬澄乃に叱られていた数人の社員まで、面白がるような顔を見せた。

片瀬澄乃は相手にしない。机の上のデザイン画を拾い上げると、皆へ淡々と告げた。

「資材リストは10分以内に私の机へ。遅れた人は、自分で責任を取ってください」

そう言い残し、自分のオフィスへ向かう。背筋はまっすぐなまま。たった今の瀧本知暁の言葉など、まるで堪えてい...

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