第134章 緋色に入職

片瀬澄乃は彼女を一瞥し、昨夜、片瀬おばあ様に約束したことを思い出した。――まあ、いいか。ちょうど人手も欲しかった。

片瀬おばあ様はぱっと顔を明るくする。

「それはよかった! 綺良、澄乃のところでちゃんと学びなさい。迷惑かけるんじゃないよ!」

「分かってるよ、おばあ様」

片瀬綺良は素直にうなずきながら、胸の奥ではこっそり浮き立っていた。

ついに、瀧本グループのビルへ行ける。瀧本知暁に近づける機会が増える――!

午前10時。片瀬澄乃は片瀬綺良を連れ、瀧本グループ本社ビルへ向かった。

80階建ての高層ビルは、ビジネス街の中でもひときわ目を引く。瀧本グループの財力と影響力を、そのまま形...

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