第136章 旧宅へ戻る

片瀬綺良はスマホの画面に並ぶ数字を見つめ、笑みをいっそう深くした。これだけあれば、ずっと欲しかったブランドバッグが買える。

片瀬おばあ様は留学費用こそ出してくれたが、それ以外の小遣いは一円だってくれない。だからバッグひとつ買うにも、自分で稼ぐしかなかった。

片瀬結希と手を組んでいることだけは、絶対に片瀬おばあ様に知られるわけにはいかない。もしバレたら、この金は守れないどころか、「さっさと金持ち捕まえて嫁げ」と尻を叩かれるのが目に見えている。

――金持ちだって、みんながみんな間抜けじゃない。会えば誰でも好きになるわけがないでしょ。

綺良の頭の中は、新しい案件を足がかりに、どうやってもっ...

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