第137章 恋敵?

片瀬澄乃が声のしたほうへ目を向けると、ショートカットの女の子がリビングから駆け出してきた。きびきびした服装で、年は二十歳そこそこに見える。

澄乃がいちばん驚いたのは、その子が瀧本知暁の前まで来るなり、遠慮なく彼の胸をぱん、と叩いたことだ。

「遅いよ! 博雄さん、ずーっと待ってたんだから!」

知暁は慣れた様子で、淡々と返す。

「渋滞してた」

「えー、こっちが奥さんだよね?」

女の子の視線が澄乃へ移り、好奇心がきらきらと弾けた。

「すっごく綺麗! 写真より全然いい!」

片瀬澄乃は一瞬、反応に困ってしまう。

「彩葉、相変わらず落ち着きがないな」

背後から伊崎大輝が出てきて、苦笑...

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