第213章 賭けの約束

片瀬澄乃の嫌疑がようやく晴れたと思ったら、今度は瀧本家の旧宅が大騒ぎになった。

瀧本征夫は新聞を握りしめ、そこに踊る見出し――「瀧本家の婚約者、殺人事件に関与」「片瀬澄乃、記者会見で一族の醜聞を暴露」――を睨みつけた。怒りで手が震え、杖の先が床を叩くたびに、鈍い音が部屋に響く。

「ふざけるにも程がある! 女ひとりが家中をひっかき回して、瀧本家の名まで汚しおって……知暁はどうしてあんなものを選んだ!」

傍らの初田愛菜が、すかさず湯気の立つ茶を差し出す。

「大叔父さま、お身体に障ります。澄乃さんも、きっと仕方なかったんです。冤罪を着せられたまま黙っているわけにはいきませんし……真相を急ぐ...

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