第64章 説明

瀧本知暁は片瀬澄乃が口を開く前に、先に言い切った。

「ちょっと用がある。俺と一緒にグループへ戻れ」

白岡英介がくっと笑う。

「瀧本社長、ほんと容赦ないですね。こんな時間に残業させるなんて。澄乃、いっそ俺のところに来ない? 専属スタイリストになってよ」

瀧本知暁は即座に遮った。

「結構です。白岡様は他を当たってください。俺と俺の社員は仕事に戻ります」

「今はもう就業時間外だろ。仕事の話をするには、ちょっと不向きじゃない?」

視線が空中でぶつかり合い、火花が散る。周囲の空気まで熱を帯びたようで、今にも燃え上がりそうだった。

カフェの客たちは呆然とし、ひそひそと声を落とす。

「白...

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