第83章 いい気分

「何を言ってるの!」片瀬澄乃の胸が、ずしりと沈んだ。

どうして――知ってるの?

琴音が鑑定書は壊したはずだ。片瀬結希が真実を知っていたとしても、瀧本知暁に話すわけがない。なのに、どうやって辿り着いた……?

瀧本知暁は鼻で笑い、確信と、長く押し殺してきた怒りを滲ませる。

「片瀬奏太と片瀬奈菜の親子鑑定の結果は、俺のスーツの内ポケットに入ってる。あいつらは――俺、瀧本知暁の子だ」

「その鑑定書、偽物よ!」

「何度邪魔されたら諦めると思ってる?」低い声が刺さる。「俺が数日前にわざわざ海外へ行った理由、当ててみろ」

片瀬澄乃は言葉を失った。まさか――。

「そうだ。俺が自分で提出して、...

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